地球にやさしいオープンコンポスト
たま吉の裏庭には様々な植物が植えられているので、ちょっと剪定作業をしたりすると大量の枝や葉が発生する。
だけど、たま吉はこれらの枝葉をごみステーションに捨てたことはないよ。
その理由は、たま吉の裏庭にはオープンコンポスト(自称)があるからなんだ。
オープンコンポストとは
たま吉のオープンコンポストとは下の写真のとおりで、僅か60cm×60cmぐらいのただのオープンスペースである。
特徴と言えば、良く日が当たる場所にあること、排水溝蓋の上なので水はけが良いということぐらい。
排水溝の蓋の上には、土が入らないようステンレスメッシュの細かい網をのせているよ。
↑2020.5.11
どんな感じでオープンコンポストを使用するかというと、例えば庭木のアオタモやヤマボウシを剪定したりすると、一気にこんな大量の枝葉が発生する。
↑2020.5.5 アオタモを剪定
↑2020.5.18 ヤマボウシを剪定
また隣のマンションに頼まれて枝を剪定したりすると、またこんな大量の山になります。
↑2020.6.16 マンションの樹木を剪定
これらをまず手で束にして、大型剪定ばさみで3cmぐらいの長さに細切れにしていきます。
その際、ハサミを地べたに置いて安定した状態を作り、ハサミから十分手を離してから切り落とします。
↑2019.5.5 アオタモを裁断中
一見大変な作業に見えますが、束にして切断するので案外すぐ終了します。
細切れにすると当然体積は減りますね。
細切れにした直後の枝は、しばらく天日にさらします。天日にさらすことで水分が蒸発してまた体積が減ります。
↑2020.6.16 マンションの樹木裁断後
これに米のとぎ汁又は米ぬかを撒いておきます。
別にまかなくてもかまいません、なぜならコンポスト中には、枝や葉を分解してくれる目には見えない様々な微生物が既に存在するからです。
↑2020.6.16 剪定したマンションの木を乾燥中に、米のとぎ汁をまくところ。
↑2020.6.29 剪定したマンションの木がおおむね乾燥した状態
時々コンポストの底のほうの腐葉土を掘り起こし、表面にかぶせる等して適当にかき混ぜまぜておきます。
↑2020.7.21 マンションの木を選定してから約1か月経過
概ね1か月後オープンコンポストの中を掘り起こしてみるとこんな感じ。
↑2020.7.21
コンポストの中には、ミミズがいるので、植物をあっという間に食べ、いつのまにかコンポストの体積は減っていきます。
またコンポストの中の有機物の分解状況や環境に応じて、様々な微生物が活動します。下の写真で白く見えるのは糸状菌。これらの微生物も植物をどんどん分解していきます。
いままで大量に剪定ごみを捨てているけど、量が増えていくことが無いのが不思議。以前は、腐葉土を得るためにわざわざ近くの空き地で雑草を刈ってオープンコンポストにくべたりもしていました。今はやってませんが、、、
直径2センチ以上あるような太い木の枝などはオープンコンポストでも分解に時間がかかるので、庭の通路の路盤材として敷き詰めたりして利用しています。
とにかく庭で発生したものは全て、庭で処理していることになります。
何故オープンコンポストなのか
一般的なコンポストには蓋がありますが、オープンコンポストには蓋がないので、見た目コンポストがあるように見えませんし、コンポストの上を踏んで通ることができるので邪魔にもなりません。
また直射日光にさらされるので紫外線による分解作用もあります。
夏場は直射日光による水分蒸発が激しいので、野菜くずや果物の皮等の水分が多い生ごみをオープンコンポストに捨てても大丈夫です。
ただし、肉類や魚の骨などのはハエが来ると嫌なので捨てないことにしてます。
キノコのへたにはキノコ菌がついているので、必ずオープンコンポストにまきます。
キノコ菌は、微生物が分解しにくい太い枝等も分解してくれるので貴重です。時々コンポストの中からキノコが生えてくるのがキノコ菌が活動している証拠だよ。
たま吉のオープンコンポストは、くぼ地に作っているため、大雨が降った時は水たまりになってしまうこともありますが、真下に排水溝がありますので、すぐ流れていきます。晴れればすぐ乾燥していくので、コンポストがびちょ濡れになることを心配する必要はないです。
排水溝がない場合は、少し地面が高いところにオープンコンポストを設置すれば、水は溜まらないっでしょう。
オープンコンポストの臭いについて
オープンコンポストは表面が乾いているので普段は臭いがしません。
底からかき混ぜた時は腐葉土臭を感じますが、生ごみのようにクサくはありません。
適度にかき混ぜれば、空気と触れることで好気性細菌が増えるので臭い無くなっていくでしょう。
オープンコンポストの中の水分は多くても少なくても好気性細菌が活動しにくくなるので、市販の腐葉土ぐらいの湿り気が必要です。
腐葉土の利用
このコンポストで分解された腐葉土を植物に使う場合は注意が必要です。
なぜなら完全に分解されてない腐葉土には、生きている植物も食べてしまう微生物が多いからです。
たま吉の場合は十分に分解されていると思われる底の方の腐葉土だけを取り出して、夏野菜を育てるとき等に、植物の根に直接触れないよう植物から少し離れたところに、そっと盛るように置くだけにしているよ。
観賞用の草花には使用しないほうがいいよ。どうしても使いたい場合は、夏場に腐葉土を黒ビニールに入れて日に当てて、殺菌すれば使えるかもしれませんが、やったことはないです。
オープンコンポストの勧め
オープンコンポストは、剪定ごみをごみ焼却工場まで運ぶ必要がなくなるし、水分の多い生ごみも減らせるので焼却するときに余分なエネルギーを消費せず地球にやさしいです。
枝を細切れにする作業は必要ですが、剪定ごみを袋に詰めてゴミステーションに持っていく手間が省けます。
また場所を取らず、庭の雰囲気にも影響を与えないので、庭がある方にはとにかくお勧めだよ。
現在のオープンコンポストの様子
以前は不要になった木の板で囲っていたが、木枠がきのこ菌で分解されてしまったため、樹脂製の仕切り板で枠を組みなおしてみた。↓