たまちゃんの裏庭道楽

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水耕栽培、果樹栽培、ナチュラルガーデン、DIY

アベノマスク風ガーゼマスクをN95並みの高性能マスク(withヤマシンフィルタ)に作り替えたよ。

サージカルマスクの苦悩

 

 新型コロナウイルスの大きさは0.05〜0.2マイクロメートルで相当小さく、これはタバコの粒子(約0.5マイクロメートル)より小さいが、これに対し通常のサージカルマスクの繊維径は約3マイクロメートルなので、一見ウイルスは簡単に通り抜けるように思われる。

 しかしサージカルマスクや医療用のN95マスクは繊維に静電気を帯電させることにより、ウイルスを吸着させているので、スカスカでも効果が発揮できるのである。

 これは逆にいうと静電気の帯電がなくなると効果がなくなってしまうということ意味する。

 たま吉の場合、サージカルマスクは呼気で繊維が湿ったり水洗したりすると、静電気がなくなり、ダメになるんだろうなと思いつつも、しかたなく水洗いした後は乾燥させて、プラスに帯電しやすい髪の毛と、マイナスに帯電しやすいポリプロピレン製マスクをこすりつけて無理やり静電気を生じさせたり、洗わずに、屋外に作ったマスク乾燥養生ボックスで、1週間ごとにローテーション(乾燥放置でウイルスは消毒しなくても死滅するため)させながら使っていたのだった。

 しかしサージカルマスクをつけていても、煙草を吸っている人のそばを通った時などにタバコの臭いが鼻に入ってきたりするので、「たばこ粒子が通過するなら、たばこ粒子より小さいウイルスは余裕でマスクを通過するのではないのか?」と静電気帯電効果に少々疑問を持ちながらも、ウイルスが付着しているかもしれないほこり等の吸引については最低限避けられるので、一度に大量のウイルスを吸ってしまうことはなさそうだと勝手に納得し、使っていたのだった。

 

ヤマシンフィルタ

 4月中旬、いよいよ本格的に新型コロナがヤバくなって来たそんなある日、ネットで「ヤマシン・フィルタシート」というマスクシートの存在を知った。

 説明を読んでいると、そのシートは日本の大手フィルターメーカーが開発したもので、線維径が0.2~0.8マイクロメートルのナノファイバーを使ったマスク用フィルターであるらしく、医療用のN95マスクよりずっと細かい繊維であるようだ。

 しかも線維径が小さいため静電気帯電処理を施さなくてもウイルスの侵入を防止でき、しかも洗ってもあまり性能が落ちないと書いてある。

 

ヤマシンフィルタ株式会社 - ヤマシン・フィルタマスク/ヤマシン・フィルタシート 特設サイト

 

 これはすごいぞ!

 すぐに食いつき、どこに売ってるかを調べてみると、なんとユザワヤにしか卸していないようで、しかも売り切れ。

 開発されたばかりのマスクシートなのでしかたない。

 再入荷連絡用メールだけ予約しておいた。

 すると次の日の、AM11時ごろ入荷メールが届いていたので、その日の午後にリンクから商品を確認したところ既に売り切れ、こんなパターンを何度か繰り返し、今日こそはと思い、入荷メールを受信する前から待機し、やっと買うことだできたのだった。

 

 

 下記がヤマシンフィルタだ。

 大きさは約30cm×100cm で3枚セット。

 

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 3層構造になっていて、真中がメインろ材のヤマシンフィルターだ。

 メインろ材の手触りはふわふわしていて、クモの糸の様な繊維でできており、かさついた手で触ったりすると、すぐモケモケになりそうだ。

 したがってメインろ材単独で使うことは無理があるようだ。これが3層構造にしている理由であろう。

  

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 さて、このヤマシンフィルタ3層構造の通気性はどうだろうか?

 ヤマシンフィルターを顔に押し当てて、周りを手で完全にふさいぎ空気が漏れないようにしてから呼吸するテストをしてみると、少し通気抵抗は感じるがDS2マスク(N95マクスと同性能の防塵マスク)と同程度と評価した。

 ウイルスを吸い込まないことを目的とするマスクは、この通気性が重要で、通気性がないとマスクを着けていても、空気がマスクを通過せずに横から入って来てしまい意味がなくなるのである。

 

アベノマスク風ガーゼマスクのリメイク

 下のアベノマスク風ガーゼマスクで上記のように通気抵抗のテストをしてみるとわかると思うが、周りを手で押さえるとほとんど息ができない。

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 つまり楽に吸えていると錯覚している空気は、ほとんどマスクの横から入ってきた空気なのである。

 

 さて、ウイルスから自身を守る観点は、ほぼ役に立たないこのアベノマスク風ガーゼマスク。

 このマスクを分解して、ガーゼだけを利用してヤマシンフィルターのホルダーとして使用できないだろうかと考えた。

 ヤマシンフィルターを加工してそのままマスクを作ってもいいのだが、口が当たる部分は汚損したりするので毎日洗いたい。

 洗うときはヤマシンフィルターを取り外して、ホルダーだけを洗う方が、ヤマシンフィルターを長く使えるだろう。(ヤマシンフィルターは洗えるのだが、、、)

 ホルダーは通気性のよい素材でなければならない。

 ガーゼは、この既製品ガーゼマスクのように、何層(18層)も重ねなければ本来通気性が良い素材であり、どうせ使わないマスクなら分解して、ガーゼは有効活用しようと言うことである。

 

 

自作高性能マスクの製作

 たま吉はマスクを作ったことはないが、ミシンは使えるのでとりあえずやってみよう。

 まずガーゼマスクを分解する。

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 ↑インナーガーゼ と 本体ガーゼマスク

 

 ひもを抜き取って

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 糸切りで、なるべく穴が開かないように慎重に分解。

 (少しぐらいの穴は問題ない)

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 広げると47×36cmぐらいの大きさがある。

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 メンズ用に47×27cmの大きさでカット

  (何回か試作して最適な大きさを決めました。)

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 上側を1cm幅で3回折り返し、下側は1cm幅で2回折り返してそれぞれミシンで袋状に縫う。(分かりやすいようにピンクの糸で縫いました。)

  上側は、アルミワイヤーを入れるので、まち針の部分のみ縫わないようにする。

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 下の様に折り返す。

 下側の1cmの折り返し部分は、ヤマシンフィルタをセットした時に、少し被せるための折り返しである。

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 さらに半分に折り返す。

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 ひもが通せるように、両サイドを2回折り返して縫う。(写真下側)

 ヤマシンフィルターは自作ホルダー用マスクの高さに合わせてカット、横幅は少し足りないが、ヤマシンフィルターの商品幅が30cmなので15cm幅で切り抜いたからである。(写真上側)

 ヤマシンフィルターは四隅をミシンで縫っておく。

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↑ 上 ヤマシンフィルタ 、 下 自作マスク(仕上がり外寸法 高さ12cm、幅20cm)

 

 不要になったサージカルマスクのアルミワイヤー部分をマスク繊維ごとカットし、自作マスクの袋縫い部分に挿入。

 (繊維ごとカットした理由は、アルミワイヤーがぐらぐら動かないようにするため。)

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 四隅を縫ったヤマシンフィルターを自作マスクにセット。

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 ガーゼマスクのひもを通して

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 ホルダーの中にヤマシンフィルターをセットしたところ。

 (下側の折り返し部分の下にフィルターをセットしている。)
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 ひもをひっぱって、自分の顔にマスクがピッタリと張り付く最適な長さでひもを結べば完成。

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自作マスクの使い心地について 

 ヤマシンフィルターに、ガーゼを3層(外側1層、内側2層)重ねただけなので通気性はかなり良い。

 ガーゼが柔らかいので、ひもを引っ張ると自然に立体的な形になり優しく顔が包まれる。

 これをつけて気が付いたのであるが、周りにあるはずの粉塵系の臭いが少し消えているような気がするのだ。

 防塵用のDS2マスク(N95同等)をつけていても臭いまでは防ぎ切れなかったことに比べると、このヤマシンフィルタ、相当な能力であることが実感できる。

 そもそも日本の工業技術水準からすると、日本企業が本気で医療用マスク開発に取り組めば、使い捨てのN95マスクの性能をはるかに超えるマスクを作ることは、そんなに難しいことではないのかもしれない。

 

 

 

その後の状況について

 たま吉はヤマシンフィルタ自体は洗わずに、ガーゼで作ったヤマシンフィルターホルダーのみを毎日洗い替えして使っているが、3層ヤマシンフィルターシートがふわふわしているため、ヤマシンフィルターを毎回ホルダーに挟み込むのに少々苦労している。

 今後は、簡単にフィルターを挟める方法や、もっと息がしやすくなる立体マスクにも挑戦してみようと思う。

 

 また最近はヤマシンフィルターを使った本格的なマスクも入手できるようになりましたね。 

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